プログラミングの勉強法について調べるなかで、「スクラッチ」という単語を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
スクラッチは、人気のプログラミング学習用ソフトです。主にマウスを使用するビジュアルプログラミング言語のため、キーボード操作に不慣れな子どもでも利用することができます。
この記事では、プログラミング学習で使われるスクラッチについて詳しく紹介します。
スクラッチを通してできることから、実際の使い方、使用するメリットやデメリットまで解説するため、ぜひ参考にしてください。
目次
スクラッチ(Scratch)は無料のプログラミング学習用ソフト
スクラッチとは、無料で利用できるプログラミング学習ソフトです。アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)のメディアラボが開発しました。
とくに子どものユーザー数が多く、日本だけでなく全世界で親しまれているソフトです。公式サイトによると、8歳から16歳の子ども向けに開発されたもので、世界中のあらゆる国や環境で使われています。
また、スクラッチはプログラムを英語で記述する「テキストプログラミング言語」ではなく、ブロックなどの視覚的なオブジェクトを使った「ビジュアルプログラミング言語」となっています。英語が母語ではない国の子供でも効率的にプログラミングが学べることが人気の理由です。
例えば、「〇〇を動かす」「〇秒待つ」「〇〇を繰り返す」といった日本語で書かれたブロックを組み合わせることで、簡単なゲームやアニメーションが作れます。
英語で書かれたプログラミング言語ではないため、学習するハードルは低いでしょう。
スクラッチはWeb上で操作でき、パソコンとネット環境があれば誰でも取り組みやすい点も特徴です。また、パソコンにアプリをダウンロードすれば、ネット環境がない場所でも使えるようになります。
さらに、幼い子ども(5歳から7歳)であれば、「ScratchJr(スクラッチジュニア)」を試すこともおすすめです。スクラッチジュニアとは、iPadとAndroidのタブレット用のアプリで、スクラッチと同じく利用料は無料となっています。
通常版のスクラッチは文字がわからない幼い子どもにはハードルが高いですが、スクラッチジュニアでは、文字の代わりに記号が書かれた正方形のブロックをつなぐだけで直感的にプログラムを作れるようになっています。使用する子どもの年齢にあわせて、適したソフトを選んでください。
スクラッチ(Scratch)の使い方を簡単に解説!

スクラッチは、アカウントを作成しなくても利用可能です。ただし、アカウントを作成することで、プログラミングした内容を保存できるだけでなく、いつでも作り直せるようになります。
以下が、スクラッチを利用するまでの手順です。
- 1. スクラッチの公式サイトにアクセス
- 2. 画面右上の「Scratchに参加しよう」をクリック
- 3. アカウント作成のために必要な情報(パスワード・住んでいる国・生年月日など)を入力
- 4. メールアドレスを入力し画像認証
- 5. 届いたメールの「アカウントを認証する」ボタンをクリック
子ども用のアカウントを作成する場合、メールアドレスは保護者の方のものを入力するようにしてください。
また、スクラッチのアプリをダウンロードして利用したい場合、以下の流れでダウンロードできます。
- 1. 公式サイトのページ下部「リソース」内の「ダウンロード」をクリック
- 2.「Microsoft Store」アイコン「直接ダウンロード」ボタンいずれかをクリック
- 3. ダウンロードした「.exeファイル」を実行
ダウンロードしたアプリであればネット環境がない状態でも利用できるため、必要に応じてウェブ版もしくはダウンロード版を選んで使用しましょう。
スクラッチ(Scratch)で何ができるの?詳しく解説!
スクラッチに興味があっても、実際にどんなことができるのか分からなければ、なかなか使ってみようとは思えないでしょう。
スクラッチを通して、以下のようなことができます。
- 簡単にゲームやアニメーションが作れる
- 作った作品を他人に見てもらえる
- 他人が作った作品を参考にして、自分の作品に活かせる
ここからは、それぞれ具体的に紹介します。
簡単にゲームやアニメーションが作れる
スクラッチの最大の特徴は、子どもを含めたプログラミング初心者でも簡単にゲームやアニメーションなどの作品が作れることです。
一般的に、プログラミングでゲームやアニメーションを作るためには専門的なプログラミングの知識が必要であり、簡単なことではありません。
しかし、スクラッチを利用すれば、専門的なプログラミングの知識がなくても、画面上の文字が書かれたブロックを組み合わせるだけで指示どおりの作品が作れます。
プログラミングと聞くと難しいイメージを持つ方が多いですが、スクラッチであれば初心者でもプログラミングで作品づくりに挑戦できます。
英語で書かれたプログラミング言語ではないため、子どもでも取り組みやすい点が魅力です。
作れる作品の例としては、キーボードの方向キーを使って遊ぶ迷路、車を左右に動かすレースゲーム、リフティングの回数を競うサッカーゲームなどがあります。
背景や登場するアイテムなども自分で決められるため、細部までこだわることができ、自分だけのオリジナル作品を作ることが可能です。
アニメーションのプログラミング例
実際にスクラッチでアニメーションを作る方法を紹介します。

まず、画面右下の猫マークをクリックし、好きなキャラクターを選びましょう。スクラッチでは、動かしたいキャラクターをスプライトと呼びます。例として、ここでは、くまを選びます。

次に、くまを歩かせてみましょう。左側にある「動き」アイコンのなかから「◯歩動かす」のブロックを選びます。
このままだとイラストが変化せず、歩いているように見えないため、くまの足のデザインを変えます。「次のコスチュームにする」ブロックを選ぶと、イラストが切りかわります。
この動きを繰り返すために、さらに「◯回繰り返す」ブロックを組み合わせると、くまが歩いているように見える動きが作れました。歩く速度が早すぎる場合には、動作の間に待ち時間をいれると調整することができます。
最後に、「旗マークが押された時」を組み合わせれば、くまが歩くアニメーションの完成です。
作った作品を他人に見てもらえる
スクラッチで作った作品は、スクラッチのサイト上にアップして世界中に公開できます。
ほかの誰かが自分の作品を見て、感想を共有できるため、作品作りにやりがいを持てるうえに、プログラミング学習のモチベーションも高められるところがポイントです。
自分が作った作品に対し、必ずしも良いコメントが付くわけではありませんが、良い内容のコメントが付いた際は喜びを感じられ、成功体験が次の作品を作る活力に繋がります。
また、サイト上に用意されているスクラッチのコミュニティは、作品作りの意見交換や、質問の共有ができる場です。
誰でも心地良く利用できるようにコミュニティのガイドラインが整備されているため、子どもでも安心して利用できます。
他人が作った作品を参考にして、自分の作品に活かせる
スクラッチ上に公開されている世界中の様々な人が作ったゲームやアニメーションに触れることで、アイデアの幅を広げることができ、自分の作品作りに活かすことができます。
また、スクラッチではさまざまなチュートリアルが公開されており、作りたいゲームやアニメーションの内容に応じたヒントが見付けやすくなっています。
他の人が作った作品やチュートリアルを参考に、試行錯誤しながら自分の作品をより良いものへと改善できる点が魅力です。
不具合が出たときには、スクラッチ内の自分の作品と似た他の作品を参考にしながら、どうすれば改善できるか考え、修正しながらゲームの完成度を高められるでしょう。
試行錯誤しながら課題を解決していくプロセスから、問題解決力の成長にも繋がります。
スクラッチ(Scratch)を使ったプログラミング学習が人気の理由
スクラッチは、個人はもちろん、さまざまな学校や学習塾でも教材として活用されています。
数あるプログラミング学習ソフトのなかからスクラッチが選ばれる理由として、以下のものがあります。
- 気軽にプログラミングが始められる
- 子どもや初心者でも簡単に扱える
- 無料でプログラミングを学べる
ここからは、スクラッチが人気を集める理由について詳しく解説します。
気軽にプログラミングが始められる
スクラッチはICT機器やネット環境が整っていれば誰でも使えます。
Web上で操作できることはもちろん、パソコンやタブレットの端末でダウンロードすることができます。Web上で使う場合はネット環境が必要ですが、ダウンロードすれば、オフライン(ネットが繋がっていない状態)でも利用可能です。
子どもや初心者でも簡単に扱える
スクラッチは「ビジュアルプログラミング言語」のため、小学校低学年の子どもでも感覚的に操作できます。
ビジュアルプログラミング言語とは、英語のコードを入力するのではなく、見た目で分かりやすいブロックを組み合わせることでプログラミングをおこなう方法です。
複雑な英語は使わずブロックをマウスで動かすだけなので、アルファベットやタイピングが苦手な方でも取り組みやすいでしょう。
また、スクラッチは、子どもだけでなく「プログラミングに興味はあるけど難しそう」と感じている幅広い層の方に対応できるソフトです。
子どもや保護者の方にも分かりやすい内容であるため、プログラミング学習を始めることを検討している親子にもぴったりです。
無料でプログラミングを学べる
一般的なプログラミング学習では、専用のタブレットやソフトなどを購入しなくてはならない場合があります。
その際、必要なものをすべて揃えるために数万円かかることもあり、費用面での負担がかかってしまいます。
対してスクラッチは、誰もが無料で利用できるフリーソフトです。
初心者の方で、いきなり高価な専用タブレットやソフトなどを購入することが不安な場合は、無料で使えるスクラッチからプログラミング学習を始めましょう。
スクラッチ(Scratch)を利用するうえでの注意点
スクラッチでプログラミングを学ぶメリットは多いですが、いくつかデメリットもあります。
- テキストプログラミング言語を学べるわけではない
- 専用のカリキュラムが用意されていない
- スマートフォンに対応していない
それぞれ詳しく解説していきます。
テキストプログラミング言語を学べるわけではない
テキストプログラミング言語とは、文字や数字を使ってプログラミングのコードを記述するものです。
テキストプログラミング言語は基本的に英語のため、知識がないとどのような内容が記述されているか分からないため、難しく感じやすくなっています。
一方スクラッチは、テキストプログラミング言語ではなく「ビジュアルプログラミング言語」を採用しているソフトです。
ビジュアルプログラミング言語とは、ブロックを組み合わせてプログラミングする方法のことで、見た目が分かりやすいのが魅力ですが、プログラマーが使うような「C言語」や「JavaScript」といったテキストプログラミング言語を学びたい場合は、ほかの教材を使う必要があります。
専用のカリキュラムが用意されていない
スクラッチは、多くのプログラミング教室や自主学習教材として使われることが多いですが、専用のカリキュラムが用意されていません。
もしプログラミングを体系的に学びたい場合は、プログラミング教室や教本を活用することがおすすめです。
スマートフォンに対応していない
スクラッチは現状、パソコンとタブレットのみに対応しています。スマートフォンでプロジェクトを閲覧することはできますが、プロジェクトの作成や編集はできません。
スクラッチでゲームを作って遊ぶためには、必ずパソコンかタブレットを用意する必要があるため注意してください。
また、スクラッチが動作する環境とバージョンは、以下のとおりです。
デスクトップ
- Chrome(バージョン63以上)
- Edge(バージョン15以上)
- Firefox(バージョン57以上)
- Safari(バージョン11以上)
タブレット
- Mobile Chrome(バージョン63以上)
- Mobile Safari(バージョン11以上)
(※)Internet Explorerはサポートされていません
スクラッチを利用する前に、自分が持っている端末の動作環境をきちんと確認しましょう。
Scratch(スクラッチ)だけじゃない!子どもにおすすめのプログラミング学習方法
スクラッチは、個人はもちろん、さまざまな学校や学習塾でも教材として活用されている人気のソフトです。
しかし、体系的にプログラミングを学ぶためのカリキュラムがないため、より本格的に学びたい場合は、別の学習方法を検討する必要があります。
プログラミング学習のステップアップを目指す方は、プログラミング教室に通うことも一つの方法です。
なかでも、「QUREO(キュレオ)プログラミング教室」はプログラミング学習を始めたいお子さんにおすすめできます。
「QUREO(キュレオ)プログラミング教室」は、IT企業サイバーエージェントグループと、学習塾を運営する株式会社スプリックスの共同開発で生まれました。
「QUREO(キュレオ)プログラミング教室」の教材は、スクラッチをもとに開発しており、小学生でも取り組みやすいビジュアルプログラミング言語を採用しているため、英語を学んでいないお子様も簡単に挑戦できます。
また、スクラッチとは異なり、プログラミングを体系的に学べるカリキュラムが用意されており、プログラミング初心者のお子さんでも本格的なプログラミング学習が可能です。
既にスクラッチを使ったことがある方であれば、より馴染みやすいでしょう。

QUREO(キュレオ)プログラミング教室にはたくさんのメリットがある
QUREOプログラミング教室の特徴
- 対象学年:小学生以上(小学2年生以上推奨)
- 学習方法:個別指導
- 学習期間:約2~3年
- 受講形態:通学
- 教室数:3,000教室以上
- 開講エリア:全国47都道府県、タイ・マレーシア・シンガポールなど
- カリキュラム:基本の「ビジュアルプログラミングコース」、応用の「テキストプログラミングコース」

【本格的な小学生向けプログラミング教室】
「QUREO(キュレオ)プログラミング教室」は、IT企業サイバーエージェントグループと、学習塾を運営するスプリックスが共同開発した本格的なプログラミング教室です。
小学生から本格的なプログラミング学習に取り組めます。大学入学共通テストを見据えた本格的なカリキュラムで実力がつくので、大学進学にも役立つプログラミング教室です。
【ゲーム感覚で楽しみながらプログラミングが学べる】
使用する教材にはストーリー性があり、魅力的なキャラクターが登場するなど、ゲーム感覚で楽しみながら学習に励めます。お子さんが楽しく継続して学べるように、1回の授業で平均して3~4つの作品を作りながらプログラミングの基礎を学びます。机に向かっての勉強に苦手意識があるお子さんでも、無理なくプログラミングの基礎知識を身につけられるでしょう。
また、正しいキーボードタイピングを習得できるタイピングレッスン機能もあります。
【マインクラフトでプログラミングの世界を体験】
最初の3ヶ月は、教育版マインクラフトを使った教材を使用し、プログラミングの導入部分を学習していきます。
マインクラフトの世界の中にあるミッションをクリアしながら学習していくため、お子さまが夢中になって進められます。
マイクラの中でのプログラミングは、日本語のブロックを組み合わせることで出来るため初めてでも簡単!
マインクラフトでの導入部分が終わった後は、さらに本格的なプログラミング学習に挑戦出来るようになっています。
【個別指導で講師のサポート付き】
さらに、それぞれの理解度に合わせた個別指導が受けられる点も魅力です。自宅学習でプログラミングを学ぶと躓いて挫折しがちですが、「QUREO(キュレオ)プログラミング教室」に通えば、疑問点はその場で講師に質問することができます。
【教室数日本一の小学生向けプログラミング教室】(※1)
全国3,000教室以上の教室が開校しており、東京・大阪・名古屋といった大都市はもちろん47都道府県全てに展開していますので、お近くの教室がきっと見つかります。

【無料体験も実施中!】
QUREO(キュレオ)プログラミング教室では、多くの教室で無料体験を実施(※2)しています。「気になるけど受講しようか迷っている」「授業風景を見てみたい」という方は、無料体験を利用して実際の教室の雰囲気を確かめてはいかがでしょうか。
QUREOプログラミング教室の無料体験の流れについてはこちらをご覧ください
(※1)小学生対象のプログラミング教室事業者(アプリケーションやゲームの開発を主とするソフトウェアプログラミング系およびロボットプログラミング系を含む)において、プログラミング教室掲載数No.1比較サイト「コエテコ(https://coeteco.jp/)」または各社ホームページにて公開されている教室数を当社にて調査した結果(2024年8月時点)
(※2)一部教室では無料体験を実施しておりません
まとめ
プログラミングと聞くと難しい印象を抱きがちですが、スクラッチやQUREO(キュレオ)プログラミング教室を利用すれば、お子さんでも楽しく学ぶことができます。
学校でプログラミング学習が必修化されたことに伴い、プログラミングに対する注目度がどんどん高まっていますが、今後もこの流れはさらに加速するでしょう。
しっかりお子さんにプログラミングの知識を身につけさせたい場合は、プログラミング教室を活用することがおすすめです。
「QUREO(キュレオ)プログラミング教室」であれば、小中学生のお子さんでも、ゲーム感覚で楽しく理解を深められます。
全国の教室で実施している無料体験は、以下の公式ホームページからお申し込いただけます。ぜひ一度、チェックしてみてください。

プログラミングに関するその他の記事もご覧ください
他にも、プログラミングに関する役立つ記事を公開しております!
【小学生・子供のプログラミング教育に関する記事】
- 小学生が学ぶプログラミングってどんなもの?授業の目的や内容を詳しく解説!
- 子どもにプログラミング学習って必要?将来役立つことや学習方法を紹介
- プログラミングの習い事って意味ない?かかる費用から注意点まで徹底解説
- プログラミング教育って何をするの?必要性やカリキュラムのねらいを解説
- プログラミング必修化になった理由とは?学習内容や現状の課題を解説!
- プログラミングを学べるScratch(スクラッチ)って何?使い方や人気の理由を解説!